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2017年10月10日

食塩無添加日記 201710月10

 

  すき焼きを無塩で食す

                          上島 弘嗣

 

2014年3月以来、家庭での食事に食塩を含む調味料を原則一切使わない料理にしてから、すき焼きを食べたことがなかった。しかし、久しぶりにすき焼きを食べたくなったので、何とかできないかと考えてみた。すき焼き肉を和牛にし、和牛の風味で醤油や砂糖を使わなくても美味しいかもと思い実践してみた。下地に水分の多く出る野菜(もやし、エノキ、玉ねぎ、椎茸)を敷き、好物の糸コンを添え、その上に、牛肉を細ネギとともに置いてすき焼きとした。

野菜から十分に水分がでて、水を加えていないので和牛の風味たっぷりに大変美味しいすき焼きができあがった。この肉100g400円と少し高かったが、妻と2人分、200gもあれば余るので、ちょっと贅沢であったが、美味しかったので満足した。

20171010

写真(私と妻の料理) すき焼きを無塩、無糖で食す。下地に水分のでる野菜を敷き和牛をその上に載せて煮るだけで美味しくできあがった。

2017年9月1日

食塩無添加日記 20179月1日

 

  鰯の酢もの新鮮、簡単、脂質異常症にもよい

                          上島 弘嗣

 

先日、ある講演会を終えての会場で、酸素ボンベを引いておられる年配の方とお話をする機会があった。「減塩食を実践しているが美味しくない」とのことであった。私の料理は新鮮な上等の食材で作っているから美味しいのではと質問された。いいえ、必ずしもそうではありませんと答えた。具体的には、今日の写真の料理は、安くて簡単な新鮮食材の料理である。近所の市場で小鰯6匹180円のものを買い求め、蒸すのが面倒で、ただ水で煮、それに酢とレモンを掛け、取り合わせに、キャベツ、人参、玉ねぎの鶏肉入り炒め物でお昼を食べた。おそらく、食材としては200円掛かっていないだろう。

鰯は今旬であり、安い。今年は特に豊漁とか。それに、何より、鰯やサンマなどの背の青い魚の脂は、コレステロールは下げるし、中性脂肪も低下させる脂質異常症の改善作用が強く、しかも、美味しい。6匹食べられれば尚良い。iwashi

2017年8月7日

食塩無添加日記 201787

 

  梅の実をジャムにする—-酸っぱくて美味しい

                          上島 弘嗣

 

梅干しの好きな方も多いと思います。しかし、塩分を多く含むのも事実です。私は、食塩無添加食を実践して依頼、梅干しをほとんど口にすることがなくなりました。しかし、梅に罪はないのです。梅の酸味は食慾を増します。丁度、家の庭で梅の実ができ、いつもは放って置いたのですが、妻がジャムにしました。作っているときからとても良いにおいがして、思わず「何作ってるのや?」と聞いてしまいました。

デザートのことは、今までほとんど取り上げてきませんでしたが、ヨーグルトが好きなので、プレーンヨーグルトに好きなトッピング(ナッツや干しぶどう等)をして主に朝食時に楽しんでいました。今回、できあがった梅のジャムを掛けて見ました(写真)。絶品でした。来年からは、梅を買って、もっとジャムを作って欲しいと思いました。

umejam

写真(妻の作ったジャム) 左上がイチゴジャム、中央が梅ジャム。梅ジャムの色はイチゴジャムほど美しくはありませんでしたが、香りと風味が最高でした。

 

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無塩減塩裏話

 

朝からデザートが欠かせないし、果物だけでは物足りず、甘い物が食べたい夫の朝のデザートはヨーグルトにしています。牛乳を飲みたがらずヨーグルトなら好きで毎朝欠かせませんが、プレーンヨーグルトに必ず何か甘い物を載せています。できるだけ砂糖を使いたくないのでカロリー0の“ラカントS”(甘味料)を使って庭にできた梅をジャムにしてみました。冷凍しておいた梅に甘味料かけて電子レンジで処理しただけの簡単ジャムです。酸味があり香りがよく好みだったようです。いちごやブルーベリー、リンゴなどでも冷凍しておくと水分が出やすくなり少量でも電子レンジで簡単にできます。煮詰めなくても良いジューシージャムです。

上島嘉美

 

2017年7月15日

食塩無添加日記 2017年7月15

 

  釣った魚のアラの煮こごりを活用:出汁が美味しい

                          上島 弘嗣

 最近、船釣りに凝っている。2年前、紹介されて知った福井県小浜市の若狭湾での根魚釣りの船に乗り、釣れたのです。後で知ったことですが、船長が腕を発揮して新米の私にも連れるように配慮してくれたのです。それ以降、通い続け、今では常連の一人になりました。何しろ、高級魚として名高い、アコウの30cmから40cmクラスが釣れるのです。数が釣れるのはガシラですが、これがまた、瀬戸内海の物とは異なり、大きいのです。多くは刺身や焼き物(無塩)で食べるのですが、アラがでます。アラは、空揚げなどにして食べていたのですが、処理仕切れなくて、先日アラをすべて鍋で煮ました。その出汁をパックに入れて冷蔵庫に保存しておいたら、美しい煮こごりとなっていました。

これだ、と思い、この煮こごりで野菜や豆腐を煮ました(写真1)。お味は、「うーん、実に美味しい」というのが感想でした。もちろん、塩や醤油は一切添加せずにです。

身は、せっせとせせって集め、それをかき揚げのようにして美味しくいただきました(写真2)。

 いずれも、贅沢な逸品です。

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写真1(私と妻の料理) 釣った魚のアラを煮込み、その出汁をとってパックに入れて冷蔵保存し、煮こごりとなったものを使って野菜や豆腐を煮ました。

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写真2(私と妻の料理) 魚のアラは、箸とフォークで身をせせって集め、小骨を取り除いて、野菜等を混ぜ、かき揚げとしました。

 

2017年6月5日

食塩無添加日記 201765

 

  美味しく簡単な無塩焼きめしと野菜スープ

                          上島 弘嗣

 

 簡単にできる男の無塩料理の典型は焼きめしと野菜スープです(写真1と2)。焼きめしで大事な点はべたつかないことですので、野菜をたっぷり入れるときは、先に野菜をしっかりと炒めてから一度取り出します(妻にそう教えられました)。それから御飯を炒め、溶き卵を混ぜます。最後に、とっておいた野菜の炒めものと焼きめしを一緒にして炒めます。この焼きめしを作る時には、肉が冷蔵庫に無かったので、代わりに無塩のシーチキンを入れました。味の素も少し振りかけ、さらに鰹節を入れ込みました。私は胡椒を沢山振りかけていただきます。

無塩野菜スープは、豆腐をつぶしたものと揚げ豆腐が入っています。無塩のスープに油物が入っていると風味が増してスープが美味しくなります。野菜のうま味と油揚げが無塩料理のおいしさを作り出してくれます。

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写真1(私の料理) 野菜たっぷりの無塩焼きめし。 野菜、無塩シーチキン、鰹節、

卵が入っています。

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写真2(私の料理) 揚げ豆腐と豆腐入りの無塩野菜スープ。 油揚げを入れると野菜

のうま味と油がよくあって美味しくなります。

 

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無塩減塩裏話

                             上島 嘉美

 

炭水化物大好き人間の夫は、今は麺類を控えていますが、どれだけ沢山のごちそうがありおなかがいっぱいになっても、三食とも御飯とデザートが欠かせません。すぐにおなかをすかせて食事をせかせる夫ですが、自分ではなかなか食事の支度をせず、少し待たせるとおやつを食べたり、先に御飯を食べてしまいます。私はおなかがふくれると御飯はなくてもいいほうですので、御飯を炊くのと、御飯をよそうのは夫の仕事にしており、これで御飯をあとで食べることが増えました。

一合のごはんを三食で食べ、ほんの少し残ったときは残り野菜などをたくさん入れてチャーハンにすることが多く、かさが増えると御飯の量は少なくても満足するようです。

東京へ日帰り出張の時など、新幹線で駅弁を食べることがあり、御飯を少し残してきますのでこれは翌日のチャーハンにします。50グラムくらいの御飯でも野菜、肉、卵など沢山入れ栄養たっぷり、御飯好きの夫でも満足できるボリュームたっぷりのチャーハンができます。家庭菜園をしていますので、できそこないの野菜や硬い野菜、残りくずなどがたくさん出てしまいます。硬い物が苦手の夫も、みじん切りにして入れるとチャーハンにはかえって硬めのものが合うので、喜んで食べています。残り物、あるものを使って作るのが家庭料理の飽きない理由かもしれません。夫の料理の課題は、あるものを利用し、工夫して自分で最初から最後まで作る、まだまだです。

(だいぶ上達したぞ! 弘嗣)

2017年5月16日

食塩無添加日記 2017516

 

  食塩無添加料理は男の自立訓練にもってこい

                            上島 弘嗣

このところ食後の食器洗いは私の仕事となりました。以前は、「食器洗っといて」と言われると、邪魔くさいな、と思ったものですが、最近は夜遅くなってもいつの間にか洗い場に立っています。元はと言えば、男の自立訓練と称して妻が”命令”したものです。不思議なことに、日常化すると、めんどうくさいと言う思いは消えてしまいました。

料理も同じです。妻がいないときには外食しようという思いよりも、塩分を節約しようという思いが先に立ち、また、調味に工夫は要らないので、料理を作ることへの負担感がありません。

写真は、よく作る野菜の炒めものに、うま味のあるエビを加えたものです。これで1食、無塩料理を楽しめ食塩を節約できます。

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写真(私の料理) エビ入りの野菜の炒め物。エビのうま味で

無塩でも大変美味しかった。

 

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無塩減塩裏話

俺が先 妻倒れること想定外

 

食事は用意ができていて当たり前、家は整っていて当たり前、自分がするとは考えてもいなかった世代で、共働きだったのに自分が家事をするなどとは思ってもいなかった夫でした。自由時間が増え、家で過ごすことが多くなってきたので、家での自立、認知症予防のためにも、まず料理と片付けができることが必要と思い、家での自立訓練を始めましたが、3,4年経ってようやく子供の手伝い程度から脱却してきたところです。自分の年代でこれだけ料理が出来る人はそういないと誇り、人にも言っているようです。高齢社会になり、定年後の時間が長くなりましたが、家事に定年はありません。90代の母親が60代の定年後の息子のために食事を作っているところまであり、いつまでも妻ができるわけでもないのに、日本ではまだまだ家事は女性がして当たり前になっている家庭が多いようです。

40年前、アメリカで、料理も片付けも毎日夫がやっている家庭に招かれたことがありました。仕事で夫が後から帰ってきたのに食事の支度をしてくれて驚きましたが、それがアメリカでは珍しいことでも無いようでした。やってみて初めて家事の大切さ、毎日続けることの大変さが分かるはずです。無塩料理を始めたことが、料理を始めるきっかけになったことが何よりでした。

2017年4月20日

食塩無添加日記 2017420

 

無塩の煮物、野菜の重ね煮

                            上島 弘嗣

煮物は普通には調味料を入れて具材を煮ますが、野菜の重ね煮は野菜に含まれる水分で煮るので野菜のうま味で煮物として食することになります。今日、妻が作ったのは何時もの野菜の重ね煮の一つですが、ここに紹介します。

 

作り方 (上島嘉美)

重ね煮は、火を通りやすくするため千切りか薄切りにすることが多いのですが、今回は根菜を乱切りにしてみました。大根、ニンジン、芋は火が通りにくいので圧力なべを使いました。水を入れずエノキや白菜、玉ねぎなどからでる水分で煮るのですが、今日の具材はエノキ、キャベツ、新玉ねぎ、大根、人参、ジャガイモ、出汁をとった後の昆布です。(写真)。鳥肉や豚肉を入れるともちろんコクが増してより美味しくなりますが、今日は入れていません。別に鶏胸肉のピカタ料理があったからです。油で炒めてコクを出し、酢玉ねぎを最後に加えました。野菜の甘みがでて冷めてもおいしく食べられました。

20170420

写真(妻の料理) 野菜の重ね煮 具材はエノキ、キャベツ、大根、人参、ジャガイモに昆布、等を重ねて煮た物。水は入れません。

2017年3月29日

 食塩無添加日記 2017329

 

  無塩・減塩のおいしい汁物

                       上島 弘嗣

汁物はどうしても塩分が入るので、3年前に食塩無添加食を始めたときは、汁物は無塩トマトジュースを使ったものや牛乳入りポタージュなど以外は作っていませんでした。しかし最近は、工夫すれば無塩でも美味しい汁物が食べられるとわかりました。それらは、時々はこの欄で報告していましたが、ここに今までの無塩・減塩汁物の作り方として、まとめてみました。

また、妻の裏話その3も掲載しました。

  • 鶏肉、椎茸、昆布、鰹節で出汁を取った汁物(写真1)
  • 出汁にミキサーにかけたカボチャを入れポタージュに(写真2)
  • 鱈、鶏、豆腐、野菜などを入れた鍋に近い具沢山のスープ(写真3)
  • 鶏肉と根菜のポトフ(写真4)
  • 牛乳無塩ポタージュ(写真5)
  • 春雨入り無塩のおつゆ(写真6)
  • 雑炊風鶏肉スープ(写真7)
  • 無塩トマトジュースの汁物

 

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写真1 出汁と具の単純なおつゆ(妻の料理) 無塩の鶏、昆布、鰹でとった出汁にカブラ、キャベツ、玉ねぎなどの野菜を入れ、鰹節をかける。出汁と野菜のうま味が調和して美味しいです。

 

 

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写真2 カボチャのポタージュ(妻の料理) 写真1などの無塩出汁の残りは、妻は上手にポタージュに使います。うま味のあるスープは捨てるのはもったいない。牛乳なしでも出汁とかぼちゃの甘みでおいしくなります。

 

 

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写真3 鍋に近い具沢山のスープ(私の料理) 鱈と鶏肉、揚げ豆腐に白菜などの野菜を刻んで水で煮込んだ、鱈と鶏肉、揚げ豆腐入りのスープ。鶏と魚は良いだしになります。七味をふりかけていただきました。

 

 

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写真4 根菜と鶏のポトフ(妻の料理)サツマイモとカボチャは炭水化物で甘みがあり、出汁はなくてもうま味がでます。

 

 

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写真5 牛乳無塩ポタージュ(妻の料理) 牛乳、豆腐、玉ねぎ、サツマイモ入り。豆腐はうま味がでにくいのでサツマイモなど甘みのある根菜を入れました。

 

 

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写真6 春雨入りおつゆ(妻の料理) 出汁に春雨、水菜をいれ、海苔を掛けたもの。春雨が入っていると麺好きの私には無塩でも好物になります。

 

 

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写真7 鶏スープ雑炊(妻の料理) 鶏肉スープ、卵、ごはん、トマト、レタス、新玉ねぎ、人参を入れました。少し残ったごはんがとろみになっています。雑炊と言うより汁物かも。

 

 

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写真8 卵と豆腐のスープ(妻の料理)豆腐と卵をかきまぜてとろとろにしたものを少しずつ煮立てた出汁に流し入れて作りました。岩のりも薬味にしました。

 

無塩減塩裏話 その3

上島 嘉美

自分で決めて特にブログなどで公表するようなことはきっちりする夫ですが、日常生活は、私から見るとまだまだ自分に甘い、甘い物好きの夫です。

最近は糖の吸収を遅らすように野菜から食べることがすすめられていて実践されている人が多いようですが、なかなか夫にはできず、ご飯大好き夫は、食事中左手からご飯茶碗を離しません。ぎょうぎが悪いのではないのというと、おかずの受け皿変わりだとのこと。温泉に行ったとき、他の泊まり客の食べ方を観察してみましたが、誰もご飯茶碗を手から離さず食べている人はいませんでした。

和食がブームのようですが、私達の世代は、家庭ではご飯、おかずと食べるようにしつけられました。味のしっかりしたおかずに白いごはんが一番おいしいと思う人が多く、料理番組などでも、御飯のすすむおかずという料理がけっこうあるようです。味の濃いおかずに、ごはんを沢山食べるような食べ方が、一番太りやすいと思います。特に無塩、減塩を心掛けるには、懐石風に、おかずから先に食べ、最後にちょっぴりご飯を食べるようにしたほうが良いと思うのですがいかがでしょうか。

 

2017年3月16日

食塩無添加日記 20173月16

 

久しぶりに二八そばを打つ

                       上島 弘嗣

永らく手の具合が悪く5年以上もそばを打っていませんでしたが、嬉しいことに具合が良くなり、先日、そば粉を発注し、片付けてあった道具を探してきて二八そばを打ちました。手打ちそばは、手打ちうどんと違い塩水を使いませんので、無塩でできます。そこに、いつものように、昆布とかつおで出汁をとり無塩のおつゆを作って冷やしました(写真1)。

久しぶりのそば切りでしたので、できあがったそばは少し太めになりました(写真2)。

ねぎを刻んで無塩つゆにわさびを入れ、二八そばを堪能しました(写真3)。最後に、無塩のおつゆに醤油を少し入れて試しに食べてもみましたが、その必要性はなく、無塩のつゆで十分でした。

そばを茹でたあとのそばつゆも無塩出汁を少しいれて美味しくいただきました(写真4)。

 

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写真1 無塩の手作り出汁(私の料理) 昆布と鰹でとった出汁を瓶に入れ、冷やしました。濃いめの出汁にしました。

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写真2 手打ち二八そば(私の料理)5年以上も休んでいたので、そば切りが少し太めになりましたが、それでも、美味しそうにできあがりました。

 

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写真3 無塩の手作り出汁(私の料理) 冷やした無塩出汁ねぎを刻んでわさびを少し入れ、無塩の手打ち二八そばを美味しくいただきました。

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写真4 そばを茹でたあとのそばつゆ(私の料理) 無塩の出汁を加え無くても美味しいです。そばの風味たっぷりでした。

2017年3月1日 雑感

私が家庭での食塩無添加食を始めたのは2014年の3月ですので、丁度、丸3年が経過しました。
食塩無添加食を始めた動機は、降圧薬が減らせない、持病の心臓病のために足に浮腫がでる、
主治医にもっと減塩をしてくださいと言われた、等々のことからです。
減塩指導は私の専門の範囲でもありましたので、これはいかんと思い、もっと減塩を徹底しようと
考えたのです。
現在の食塩量を半分以下にするには、自分達が調査した結果から、家庭での料理に食塩の入っている調味料を原則使わないことにしないと、容易に達成できないことが分かりました。
とは言え、どんな食事になるのだろう、まずいだろうな、悲惨だろうな、などと正直思っていました。
ところが、1月もしない内に、食塩無添加食って美味しいな、楽しいな、今日はどんな料理になるかな、とむしろわくわくし出したのです。
そして、食材の本来のおいしさを楽しむことができるようになりました。
もちろん、これには妻の支援なしにはできなかったことですが、3年経った現在では、妻がいなくても、自分で食塩無添加食を造れるようになり料理も楽しくなってきました。
仕事上、外食をする機会が多いのでそのときは出来るだけ塩分の少ない料理をいただきます。
外食が続いた後でも、家に帰ればすぐに食塩無添加食に戻ります。
体重コントロールのようにリバウンドすることは有りませんし、そのような不安は全くありません。
結果として、降圧薬は一頃の半分に減らすことができ、寒い冬でも血圧値は120mmHg前後に収まっています。
もちろん、すねの浮腫は消えました。
・・・時々、減塩は有害である、などという変な疫学研究論文が出て、それをまことしやかに喧伝する医師もいますが疫学は私の専門ですので、幸いにもそのような論文を見るとすぐにその論文の誤りや問題点を見抜くことができます。
減塩は有害であることを示すような質の高い論文、信用するに足る論文は今までありません。
有名な医学雑誌に掲載されていても、信用するに足るかどうかは、しっかりとその論文を吟味し、
誤りや問題点がないか確かめることが条件となります。
論文の結果だけを物知り顔に吹聴する人にだまされないようにしないといけません。
減塩運動はWHOを初めとして、多くの国の健康的な生活習慣の基本として世界中で進められています。
タバコ規制に抵抗したタバコ会社のように、一部の食品産業は研究者を抱き込み減塩有害論を支援していますが、そのような研究者はすぐに正体を暴かれます。
最近、減塩は有害であるとの論文を立て続けに出したカナダの研究者グループが、食品業界から多くの研究費をもらい、それを論文で開示していなかったことが同じ国の研究者から暴露されました。(※)
減塩は個人の努力だけでなく、加工食品に含まれる塩分も減らす必要があります。
これには、食品産業界の協力が必要です。
実際に、多くの減塩食材や加工食品が販売されるようになり、レストランでも食塩含有量が記載されるようになりました。
国民の一人ひとりの努力で食塩摂取量を少しでも減らし、血圧の上昇を抑制し血管の老化を防ぎたいものです。
それが健康寿命を延ばすことに繋がります。
上島 弘嗣
※ Campbell N RC. Dissidents and dietary sodium: concerns about the commentary by O’Donnell et al. International Journal of Epidemiology, 2016, 1–5doi: 10.1093/ije/dyw292