2017年12月25日

食塩無添加日記 20171225

 

食塩無添加でもヤノマモインディオの人々に負ける

上島 弘嗣

 

家庭での食塩を含む調味料を原則使わなくなってから、3年9ヶ月になる。心臓に負担の掛かっていたすねの浮腫も、この食塩無添加食をはじめてから消失した。体重を55.5kg前後に保っている事とも相まって、血圧のコントロールもよく、降圧薬を半分以下に減らしたまま無事お正月を迎えられそうである。

世界保健機関(WHO)は世界の人々の食塩を1日5g未満にしようと呼びかけているが、私の食塩摂取量は24時間尿中のナトリウム排泄量から推定すると、1日3g台でありその基準は満たしている。しかし、アマゾンの奥地に住むヤノマモインディオの人々は1980年代の24時間蓄尿からの成績ではほとんどゼロに近いものであった(負けました)。一方、脳卒中が多発した東北地方の1950年台の24時間蓄尿による食塩摂取量は25-30gもあった(体には一定量の塩分しか必要でなく、余分な塩分が尿に排泄されるので、蓄尿して調べると摂取量が推定できる)。その後、東北地方でも食塩摂取量の減少ともあいまって人々の血圧値は低下し、脳卒中も激減した。

食事療法に限らず、病気の治療は標準的な治療法が安全である。その意味で、高血圧にはまず減塩が必須である。1日3gもあれば塩分が不足することは通常ない。

家庭で無塩に近いものでも、現在の日本の食生活では、必要なナトリウムは食材から自然に入るので、通常の生活で塩分が不足することはない。取る塩分(ナトリウム)が少なければ、尿に余分なナトリウムを出さないように、特別な病気がなければ、体は調節する。

皆さんも、是非、自分のできる範囲で減塩に務めて下さい。

それでは良いお正月をお迎え下さい。

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写真(私) 鯵フライは私の好物、その余った油でサツマイモ、卵を焼いた。

 

                 

2017年12月14日

食塩無添加日記 2017年12月14日

麺類好き復活、でも出汁は無塩

                             上島 弘嗣

美味しい乾麺のそばが手に入ったとたんに、私は、立て続けにそばをよばれた。といっても、出汁は無塩であるので、おつゆも心置きなく全部飲める。無塩出汁で麺類を美味しく食べるコツは、昆布とともに鰹をたっぷり入れて出汁を取ることである。鰹をたっぷり入れた出汁は、写真1のように出汁も美しい色になる。もちろん、具を沢山いれるのは必須である。写真1は、揚げ豆腐、わかめ、ネギを入れている。写真2は、豚肉、白菜も入れている。昆布だしを取った後の昆布も細切りにして入れている。写真3は、好物のエビを入れたそばである。
以前、無塩麺の商品を紹介したが、麺も出汁も無塩だと、さすがに少し物足りなく感じるかもしれないので、麺かおつゆかどちらかを無塩にするのがいいと思う。でも、おつゆを普通の味にすると、おつゆは全部飲めなくなる。飲めば2~3gの食塩が入るからである。
そのようなことで、今年の年末の年越しそばは、無塩出汁のそばを楽しみたいと思っている。孫達は私に似て、皆麺類が好きであり、私が例年腕をふるっている。

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写真1(私) 無塩出汁のそば。わかめ、揚げ豆腐、ネギ入り。

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写真2(私)無塩出汁のそば。豚肉と白菜、揚げ豆腐、
ネギ入り。出汁を取った後の昆布も細く刻み入れている。

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写真3(私) 好物のエビを入れたそば。大根、キャベツも入れている。

2017年11月13日

食塩無添加日記 201711月13

 

減塩有害説にだまされるな

魚のアラを生かしたおいしいカボチャポタージュ

 

                          上島 弘嗣

週刊誌にまたぞろ、StassenやYusufらの論文をもとに、減塩有害説がまことしやかに、注目を引こうと喧伝されている。彼らの一連の論文批判は、すでに2017年3月1日のコラムで行った(文献1,2)。Stassenらの論文は、分析方法が誤っている(文献1)。Yusufらのものは、一つは、彼らの論文のスポット尿(1回の随時尿)からの食塩摂取推定量に大きな誤差と偏りがあることが、全く論じられていないことである(わざとであろうが)。彼らが1日6g以下の食塩摂取量としたところは、本当は3g以下である(文献2)。さらに、因果の逆転を十分に検討していないことである。私は、心臓疾患があり、高血圧があるから思い切って家庭での食塩を含む調味料を一切使わない食事をしているが、1日3g以下で食事をしている人は、私のような特殊な人が多いであろう。食塩を多く取っていたときよりも、病状が進む速度は遅いが、完全に止めることはできない。すると、減塩食は死亡率が高い、とでることになる。これが因果の逆転である。同じようなことは、禁酒者で死亡率が高いことでも見いだされる。禁酒が死亡率を高めるのではなく、禁酒せざるを得ない状態(肝障害、アルコール依存症があった等)が真の原因であり、禁酒そのものではない。ついでながら、Yusufは論文で食品業界との関わりを伏せていた(文献3)

さて、魚のアラからは絶品の出汁が取れる。この出汁をたっぷり含んだポタージュが写真1である。カボチャ、サツマイモで甘みを出し、昨夜の残りの煮物野菜も使って、ミキサーにかけ、少量の牛乳も加えてポタージュにしたもの。私は、それに七味を掛けてよばれた。美味しい! 今日はこれを野菜たっぷりの焼きめしと一緒に食した(写真2)

 

文献

  • 上島弘嗣: 減塩は有害とする論文への批判. 医学のあゆみ 2012;241:1103-7.
  • 上島弘嗣: 特集 動脈硬化と食事. わが国の動向:食塩の過剰摂取問題を巡って. 動脈硬化予防 2017;16:5-12.
  • Campbell NRC. Letter to the Editor. Dissidents and dietary sodium: concerns about the commentary by O’Donnell et al. In J Epidemiol. 2016, 1–5 doi: 10.1093/ije/dyw292

 

 

写真1(妻と私の料理) 魚のアラで出汁をとり、それを基に牛乳、カボチャ、サツマイモなどを加えて、ポタージュとした。

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写真2(妻の料理) 野菜とレバーの入った、無塩焼きめし。左は、アボガドのヨーグルト和え。ポタージュと一緒に食した朝食。

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2017年10月10日

食塩無添加日記 201710月10

 

  すき焼きを無塩で食す

                          上島 弘嗣

 

2014年3月以来、家庭での食事に食塩を含む調味料を原則一切使わない料理にしてから、すき焼きを食べたことがなかった。しかし、久しぶりにすき焼きを食べたくなったので、何とかできないかと考えてみた。すき焼き肉を和牛にし、和牛の風味で醤油や砂糖を使わなくても美味しいかもと思い実践してみた。下地に水分の多く出る野菜(もやし、エノキ、玉ねぎ、椎茸)を敷き、好物の糸コンを添え、その上に、牛肉を細ネギとともに置いてすき焼きとした。

野菜から十分に水分がでて、水を加えていないので和牛の風味たっぷりに大変美味しいすき焼きができあがった。この肉100g400円と少し高かったが、妻と2人分、200gもあれば余るので、ちょっと贅沢であったが、美味しかったので満足した。

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写真(私と妻の料理) すき焼きを無塩、無糖で食す。下地に水分のでる野菜を敷き和牛をその上に載せて煮るだけで美味しくできあがった。

2017年9月1日

食塩無添加日記 20179月1日

 

  鰯の酢もの新鮮、簡単、脂質異常症にもよい

                          上島 弘嗣

 

先日、ある講演会を終えての会場で、酸素ボンベを引いておられる年配の方とお話をする機会があった。「減塩食を実践しているが美味しくない」とのことであった。私の料理は新鮮な上等の食材で作っているから美味しいのではと質問された。いいえ、必ずしもそうではありませんと答えた。具体的には、今日の写真の料理は、安くて簡単な新鮮食材の料理である。近所の市場で小鰯6匹180円のものを買い求め、蒸すのが面倒で、ただ水で煮、それに酢とレモンを掛け、取り合わせに、キャベツ、人参、玉ねぎの鶏肉入り炒め物でお昼を食べた。おそらく、食材としては200円掛かっていないだろう。

鰯は今旬であり、安い。今年は特に豊漁とか。それに、何より、鰯やサンマなどの背の青い魚の脂は、コレステロールは下げるし、中性脂肪も低下させる脂質異常症の改善作用が強く、しかも、美味しい。6匹食べられれば尚良い。iwashi

2017年8月7日

食塩無添加日記 201787

 

  梅の実をジャムにする—-酸っぱくて美味しい

                          上島 弘嗣

 

梅干しの好きな方も多いと思います。しかし、塩分を多く含むのも事実です。私は、食塩無添加食を実践して依頼、梅干しをほとんど口にすることがなくなりました。しかし、梅に罪はないのです。梅の酸味は食慾を増します。丁度、家の庭で梅の実ができ、いつもは放って置いたのですが、妻がジャムにしました。作っているときからとても良いにおいがして、思わず「何作ってるのや?」と聞いてしまいました。

デザートのことは、今までほとんど取り上げてきませんでしたが、ヨーグルトが好きなので、プレーンヨーグルトに好きなトッピング(ナッツや干しぶどう等)をして主に朝食時に楽しんでいました。今回、できあがった梅のジャムを掛けて見ました(写真)。絶品でした。来年からは、梅を買って、もっとジャムを作って欲しいと思いました。

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写真(妻の作ったジャム) 左上がイチゴジャム、中央が梅ジャム。梅ジャムの色はイチゴジャムほど美しくはありませんでしたが、香りと風味が最高でした。

 

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無塩減塩裏話

 

朝からデザートが欠かせないし、果物だけでは物足りず、甘い物が食べたい夫の朝のデザートはヨーグルトにしています。牛乳を飲みたがらずヨーグルトなら好きで毎朝欠かせませんが、プレーンヨーグルトに必ず何か甘い物を載せています。できるだけ砂糖を使いたくないのでカロリー0の“ラカントS”(甘味料)を使って庭にできた梅をジャムにしてみました。冷凍しておいた梅に甘味料かけて電子レンジで処理しただけの簡単ジャムです。酸味があり香りがよく好みだったようです。いちごやブルーベリー、リンゴなどでも冷凍しておくと水分が出やすくなり少量でも電子レンジで簡単にできます。煮詰めなくても良いジューシージャムです。

上島嘉美

 

2017年7月15日

食塩無添加日記 2017年7月15

 

  釣った魚のアラの煮こごりを活用:出汁が美味しい

                          上島 弘嗣

 最近、船釣りに凝っている。2年前、紹介されて知った福井県小浜市の若狭湾での根魚釣りの船に乗り、釣れたのです。後で知ったことですが、船長が腕を発揮して新米の私にも連れるように配慮してくれたのです。それ以降、通い続け、今では常連の一人になりました。何しろ、高級魚として名高い、アコウの30cmから40cmクラスが釣れるのです。数が釣れるのはガシラですが、これがまた、瀬戸内海の物とは異なり、大きいのです。多くは刺身や焼き物(無塩)で食べるのですが、アラがでます。アラは、空揚げなどにして食べていたのですが、処理仕切れなくて、先日アラをすべて鍋で煮ました。その出汁をパックに入れて冷蔵庫に保存しておいたら、美しい煮こごりとなっていました。

これだ、と思い、この煮こごりで野菜や豆腐を煮ました(写真1)。お味は、「うーん、実に美味しい」というのが感想でした。もちろん、塩や醤油は一切添加せずにです。

身は、せっせとせせって集め、それをかき揚げのようにして美味しくいただきました(写真2)。

 いずれも、贅沢な逸品です。

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写真1(私と妻の料理) 釣った魚のアラを煮込み、その出汁をとってパックに入れて冷蔵保存し、煮こごりとなったものを使って野菜や豆腐を煮ました。

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写真2(私と妻の料理) 魚のアラは、箸とフォークで身をせせって集め、小骨を取り除いて、野菜等を混ぜ、かき揚げとしました。

 

2017年6月5日

食塩無添加日記 201765

 

  美味しく簡単な無塩焼きめしと野菜スープ

                          上島 弘嗣

 

 簡単にできる男の無塩料理の典型は焼きめしと野菜スープです(写真1と2)。焼きめしで大事な点はべたつかないことですので、野菜をたっぷり入れるときは、先に野菜をしっかりと炒めてから一度取り出します(妻にそう教えられました)。それから御飯を炒め、溶き卵を混ぜます。最後に、とっておいた野菜の炒めものと焼きめしを一緒にして炒めます。この焼きめしを作る時には、肉が冷蔵庫に無かったので、代わりに無塩のシーチキンを入れました。味の素も少し振りかけ、さらに鰹節を入れ込みました。私は胡椒を沢山振りかけていただきます。

無塩野菜スープは、豆腐をつぶしたものと揚げ豆腐が入っています。無塩のスープに油物が入っていると風味が増してスープが美味しくなります。野菜のうま味と油揚げが無塩料理のおいしさを作り出してくれます。

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写真1(私の料理) 野菜たっぷりの無塩焼きめし。 野菜、無塩シーチキン、鰹節、

卵が入っています。

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写真2(私の料理) 揚げ豆腐と豆腐入りの無塩野菜スープ。 油揚げを入れると野菜

のうま味と油がよくあって美味しくなります。

 

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無塩減塩裏話

                             上島 嘉美

 

炭水化物大好き人間の夫は、今は麺類を控えていますが、どれだけ沢山のごちそうがありおなかがいっぱいになっても、三食とも御飯とデザートが欠かせません。すぐにおなかをすかせて食事をせかせる夫ですが、自分ではなかなか食事の支度をせず、少し待たせるとおやつを食べたり、先に御飯を食べてしまいます。私はおなかがふくれると御飯はなくてもいいほうですので、御飯を炊くのと、御飯をよそうのは夫の仕事にしており、これで御飯をあとで食べることが増えました。

一合のごはんを三食で食べ、ほんの少し残ったときは残り野菜などをたくさん入れてチャーハンにすることが多く、かさが増えると御飯の量は少なくても満足するようです。

東京へ日帰り出張の時など、新幹線で駅弁を食べることがあり、御飯を少し残してきますのでこれは翌日のチャーハンにします。50グラムくらいの御飯でも野菜、肉、卵など沢山入れ栄養たっぷり、御飯好きの夫でも満足できるボリュームたっぷりのチャーハンができます。家庭菜園をしていますので、できそこないの野菜や硬い野菜、残りくずなどがたくさん出てしまいます。硬い物が苦手の夫も、みじん切りにして入れるとチャーハンにはかえって硬めのものが合うので、喜んで食べています。残り物、あるものを使って作るのが家庭料理の飽きない理由かもしれません。夫の料理の課題は、あるものを利用し、工夫して自分で最初から最後まで作る、まだまだです。

(だいぶ上達したぞ! 弘嗣)

2017年5月16日

食塩無添加日記 2017516

 

  食塩無添加料理は男の自立訓練にもってこい

                            上島 弘嗣

このところ食後の食器洗いは私の仕事となりました。以前は、「食器洗っといて」と言われると、邪魔くさいな、と思ったものですが、最近は夜遅くなってもいつの間にか洗い場に立っています。元はと言えば、男の自立訓練と称して妻が”命令”したものです。不思議なことに、日常化すると、めんどうくさいと言う思いは消えてしまいました。

料理も同じです。妻がいないときには外食しようという思いよりも、塩分を節約しようという思いが先に立ち、また、調味に工夫は要らないので、料理を作ることへの負担感がありません。

写真は、よく作る野菜の炒めものに、うま味のあるエビを加えたものです。これで1食、無塩料理を楽しめ食塩を節約できます。

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写真(私の料理) エビ入りの野菜の炒め物。エビのうま味で

無塩でも大変美味しかった。

 

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無塩減塩裏話

俺が先 妻倒れること想定外

 

食事は用意ができていて当たり前、家は整っていて当たり前、自分がするとは考えてもいなかった世代で、共働きだったのに自分が家事をするなどとは思ってもいなかった夫でした。自由時間が増え、家で過ごすことが多くなってきたので、家での自立、認知症予防のためにも、まず料理と片付けができることが必要と思い、家での自立訓練を始めましたが、3,4年経ってようやく子供の手伝い程度から脱却してきたところです。自分の年代でこれだけ料理が出来る人はそういないと誇り、人にも言っているようです。高齢社会になり、定年後の時間が長くなりましたが、家事に定年はありません。90代の母親が60代の定年後の息子のために食事を作っているところまであり、いつまでも妻ができるわけでもないのに、日本ではまだまだ家事は女性がして当たり前になっている家庭が多いようです。

40年前、アメリカで、料理も片付けも毎日夫がやっている家庭に招かれたことがありました。仕事で夫が後から帰ってきたのに食事の支度をしてくれて驚きましたが、それがアメリカでは珍しいことでも無いようでした。やってみて初めて家事の大切さ、毎日続けることの大変さが分かるはずです。無塩料理を始めたことが、料理を始めるきっかけになったことが何よりでした。

2017年4月20日

食塩無添加日記 2017420

 

無塩の煮物、野菜の重ね煮

                            上島 弘嗣

煮物は普通には調味料を入れて具材を煮ますが、野菜の重ね煮は野菜に含まれる水分で煮るので野菜のうま味で煮物として食することになります。今日、妻が作ったのは何時もの野菜の重ね煮の一つですが、ここに紹介します。

 

作り方 (上島嘉美)

重ね煮は、火を通りやすくするため千切りか薄切りにすることが多いのですが、今回は根菜を乱切りにしてみました。大根、ニンジン、芋は火が通りにくいので圧力なべを使いました。水を入れずエノキや白菜、玉ねぎなどからでる水分で煮るのですが、今日の具材はエノキ、キャベツ、新玉ねぎ、大根、人参、ジャガイモ、出汁をとった後の昆布です。(写真)。鳥肉や豚肉を入れるともちろんコクが増してより美味しくなりますが、今日は入れていません。別に鶏胸肉のピカタ料理があったからです。油で炒めてコクを出し、酢玉ねぎを最後に加えました。野菜の甘みがでて冷めてもおいしく食べられました。

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写真(妻の料理) 野菜の重ね煮 具材はエノキ、キャベツ、大根、人参、ジャガイモに昆布、等を重ねて煮た物。水は入れません。