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2018年10月11日

食塩無添加日記 20181011

 

旭川での日本高血圧学会で食塩ゼロ弁当の配布

 

――進化した減塩弁当に驚きと賛意を表します

 

                     上島 弘嗣

 

今年の日本高血圧学会で、学会始まって以来の無塩弁当(写真1,2)がランチに配布された。学会に参加した会員の多くの人が、無塩弁当を体験したことになる。その昔、京都大学名誉教授の家森幸男先生が、学会でサンプルとして減塩弁当を一部の希望者に提供された歴史がある。学会員全員にランチで減塩弁当が提供されたのは、私が大津市で2009年に開催した日本高血圧学会が最初である。このときが、参加者全員に配られた初めての減塩弁当であり、普通のお弁当屋さんに発注したので、とても美味しいと満足のゆくものではなかった。減塩弁当のアンケート結果も「美味しくなかった」と言う回答が多かった。その後、Naを減らしてKに置き換えた減塩弁当が久留米大学の今泉教授(当時、現名誉教授)によって提供されたことがある。これは、塩味の感覚は変えず美味しく料理したものであった。

今回のお弁当は、お見事と賞賛したくなるものであり、ランチ弁当の歴史に残るものであった。食塩1.7g(写真3、4)弁当もとても豪華で美味しかった。さぞかし、長谷部会長を始め、事務局の皆さんは、何度も試食され苦労されたことと思う。

外食として提供されるお弁当は塩辛いものしか提供できない、という一般に考えられている常識を打ち破り、それを学会参加者に経験して貰った点において画期的であり、日本高血圧学会が推奨する高血圧患者さんの食塩摂取量を1日5g未満に、という数値目標が夢物語ではないことを学会自らが示した点に大きな意義が有り、その進化に拍手喝采を送りたい。私の周りの人に感想を聞いたところでは、「意外と美味しいね」というものであった。

写真1 食塩がゼロであることと、品質検査報告書がお弁当に添えられていた。長谷部教授の独特のユーモアである。

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写真2 無塩弁当の写真を取り損ねたので、その中にあった散らしを示す。

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写真3 豪華な食塩1.7g弁当、お見事です。

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写真4 食塩1.7g弁当。ロースト牛弁当の食材とその料理, 塩分量

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