食塩無添加日記改め低塩食日記として再出発
ことし6月に、一旦、食塩無添加日記を閉じた。それは妻が今の生活が1日3g台で収まっているのであるから、調味料として1日2g追加しても1日5g程度であり、より料理の幅が広がっていいのではとの提案からであった。確かにと思い、妻の意見に従うこととしたが、時々家庭で食塩を含む調味料を使うとなると、“食塩無添加日記”というわけにはいかないのでコラムを一旦閉じた。
それではその後どうなったか、少しでも皆さんの減塩生活を応援したいと思い、このコラムを再開することにした。そこで折に触れ、減塩に役立つ実践的知識とちょっとしたコツを綴る。
1日2g枠を好物の麺類とカレーライスに使って妻からぼやかれる
以前にも書いたが、私は無類の麺類好きである。妻が外出して昼ご飯を自分で作るときにはついつい鼻歌交じりにうどんやそばを作ってみなくなる。なにしろ、定年の記念に立派な絵付けの清水焼どんぶり鉢を買ったほどである(写真)。
麺類の出汁は昆布と鰹を使い自分で作る。以前は、薄口醤油を薄味にするといってもそれなりに醤油を使い、美味しいおつゆにしていた。私の作るかつてのおつゆは、孫も認める美味しいものであったが、今は、もちろん、かなりの減塩となる少々醤油を加えたおつゆである。1日2g、家庭でも食塩を使ってもいいとなると小さじ1杯の醤油を使っても食塩1gであるので、十分に食べられる。また、ある日は、これも好物のカレーライスを食べるのに食塩添加枠を使う。カレールー1個が2.2g程度あるので、1個だと1gちょっと入るが、それを二人で分けて食べると一人0.5gの食塩添加となるので、カレールーを使ったカレーライスも食べられる。
このように1日2g枠を麺類のおつゆとカレールーで使ってしまうことが多くなると、妻から小言を食らう羽目となった。『折角いろいろと調味して料理の幅を広げようと思ったのに、こんなことで食塩を使われるとちっとも以前と変わらない』と言われてしまった。しかし、時には超低塩の味噌汁も朝食に出てくることになった。ジャガイモの味噌汁は低塩でも実に美味しいものである。
さて、そのような中で、去る10月22日から23日にかけて、4回目の24時間蓄尿を行った。その結果、Naの24時間排泄量は56.8mmolであり、食塩に換算して1日3.3gであった。この成績は結局のところ以前とほとんど変わりないものであった(2014年9月22日参照)。つまるところ、たまにごくわずかの調味料を使っても、1週間に数回は外食することになるので、その中に隠れてか日々とっている食塩量は大きく変わらなかった。
そのようなことで、依然、妻の協力のもと、家庭ではほとんど食塩の入っている調味料を使わない日々が続いている。そしてこれで毎日、美味しく楽しい食事をしている。
上島 弘嗣
2015年9月25日に作った肉入り天ぷらうどん
昆布と鰹で取った出汁に醤油を小さじ1杯ほど加えた(食塩にして1g)おつゆにおなすの天ぷらなどを載せていただいた。もちろん、おつゆは残した。このどんぶり鉢は定年の記念に買った清水焼、これでうどんを食べるのは久しぶりであったが、いや実にうまかった。