妻のギブアップ
家庭での料理に食塩を含む調味料を原則使わなくなって、今月末で1年4ヶ月が経過することになる。この間、血圧の低い妻も私と同じ食事を作り、多少あとから少々塩を振ったり、醤油を使ったりしてしのいできたが、つい先日、もうそろそろ1日2g程度の食塩を添加する日もあってもいいのではと言い出した。確かに、そうしても私の食塩摂取量はたぶん1日5g未満には収まるであろうからWHOのお勧め基準は満たしていることになる。しかし、この日記のタイトルは「食塩無添加日記」であり「減塩日記」ではないので、今回の日記で一旦締めくくりをした後、時には少々調味料を添加してもよいことを了承した。
そのような話をしていた週末、最近行き始めた釣り船に乗った。この船、今回が4回目であるが、私としては珍しく初回の乗船時から7匹釣れ、前回までは毎回5匹以上の釣果があった。しかしこの日は、何と30cmくらいのガシラ1匹しか釣れず完敗かと思っていたら、納竿10分前に、突然、今まで経験したことのないガツンと大きな当たりがあり反射的に竿をあおった。ググーと重い引き、「乗ったか」と思い電動リールのスイッチを入れ、強い引きを感じながら慎重に巻き上げていると、船長が「ヒラメや!」といち早く手網をもって手助けしてくれ無事に取り込むことができた。完敗状態から最後のクリーンヒットで気分が一新した。
家に帰って早速料理に取りかかったが、写真1のように49cmもある、我が人生初の大きなヒラメであった。もちろん、ヒラメの刺身も自分でするのは初めてだったが、カレイの刺身は経験していたので、何とかやってみた。自己満足であるが、写真2のような刺身ができた(なんとこれで4分の1程度)。そこで、今回は1年4ヶ月ぶりに一滴醤油瓶(写真3)で小皿に醤油を垂らし、わさびをつけて味わった。「うーん絶品!!」、正直、ちょっと醤油をつけた超新鮮な大物ヒラメの刺身は実にうまかった。
さて、ここで食塩無添加日記は一旦閉じ、またの機会に1日食塩5g未満の減塩日記として報告できたらと思っている。食塩無添加中の私の随時尿(その時々の)のNa/K比は起床時が1.5まで、昼間は1未満、たいていは0.5-0.8程度であったが、たぶん、1日2gの食塩添加食にすると1程度は上昇するのではと推測している。どうなったかは、またの機会に報告できたらと思っている。
それでは、今までこの日記を見ていただいた方々に感謝しつつ、食塩無添加日記を終えます。また、日記の掲載をすすめて下さった荒川先生、荻原先生、そして、この日記の掲載の実務を担っていただいた日本高血圧協会の事務局の皆さんにも厚く御礼申し上げます。
さようなら。
写真1 初めて釣り上げたヒラメ、49cmもあった。
写真2 美しくできあがったヒラメの刺身、今日は1年
4ヶ月ぶりに、家庭で一滴醤油を使って食べるぞ。
写真3 一滴醤油瓶、減塩には便利な醤油瓶、頭のポツ
を押すと、一滴ほどの醤油がでる。どこにでも売っています。