2018年5月29日

食塩無添加日記 2018年5月29日

食塩摂取量が多いときカリウムを多くとっても血圧低下効果は小さい 

上島 弘嗣

栄養と血圧に関する国際共同研究(INTERMAP)の最新の論文が高血圧専門誌、Hypertensionに公表された。食塩(NaCl)をとると血圧が上昇するのは、Na(ナトリウム)のせいであるが、その影響はある程度は野菜や果物等に含まれるK(カリウム)の摂取で血圧上昇効果が抑制されることは良く知られている。しかし、これは、ナトリウム摂取が多くないときに血圧上昇抑制の効果が大きく、ナトリウムの摂取量が多いと、カリウム摂取による血圧低下効果は小さくなるとの結果が得られた。したがって、カリウムさえ多くとれば塩は多少多くてもよいとの安易な考えは通用しそうにない。

もとより、悪影響を別の物をとって打ち消す、というような都合の良いことは、一般的には多くない。したがって、血圧のコントロールには、一にも二にも減塩が最優先される。

さて、写真は鶏の胸肉のカツである。鶏肉のうま味にパン粉と油のうま味・風味が加わって大変美味しい一品となった。カツを作ったその油で、ブロッコリー、アスパラガスも揚げた。それにトマト、レタスを添えてできあがり。塩味はパン粉からくるもののみである。

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写真(私の料理) 鶏肉のカツレツとブロッコリー、アスパラガスの揚げ物に、ミニトマトとレタスを添えた。

 

参考文献: Stamler J, et al. Relation of Dietary Sodium (Salt) to Blood Pressure and Its Possible Modulation by Other Dietary Factors

The INTERMAP Study. Hypertension. 2018;71:631-637.